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もう早いもので一月が終わってしまった。一月がこんなに早く過ぎるのなら、二月はどのように過ぎていくのだろう。何年か前は、友達が受験やなんやで、皆殺伐とこの時期を過ごしていき、何をする当てもなかった僕はただただ友達が減っていくのを感じながら過ごしてきた。いまでも仲良くしているのはそのとき、すでに受験を終えてしまい、僕とは違った意味でする事の無い奴だった。することが無いのが悲しい訳でもなく、ただ単に釈然としないままこの時期をすごしていた。その頃、漫画図書館のようなところへ行って、一日中いろいろな漫画を読んでは忘れを繰り返し、ほとんどの本を読み終えてしまった。
そのような生活が続いて、五月に入っていくと、周りには制服を着た僕と同い年の人たちが集る様になっていた。学校で居た堪れなくなった者が集まった。 四人ぐらい居たのではないかと思う。その中の一人と読む本が似ているということで仲良くなった。そいつの住んでいる地域は、あほ校が幾つか連なったような所にあったので、彼の友達も、あまり素行のよろしいものではなかった。ほとんどは学校に籍を置きながらも行かないという、いわゆる不良であった。親との仲が拗れた時に、彼らと共に、仲間意識を築くための儀式のように、酒を飲んだ。もちろん金がるわけではないので、安くて量のあるものである。みなで金をかき集めてもたいした金にはならず、コンビニでは高くて買えないので、酒屋を探し回った。 一番大人びた顔をしていたので、いつも僕が買った。そうしてつるんでいたのだが、あるときから、一切つるむのを止めてしまった。理由はその中にいた、一人の女の子とばかりと飲むようになったからである。別に喋るわけでもなくずっと二人で酒を飲んでいた。 三日間ずっとその子の家で、一緒に酒を飲んでいた。僕はそこまで、強くないので、前後不覚にならない程度で飲んでいた。彼女は前後不覚の騒ぎではなかった。 吐いてしまうこともあったのだが、吐いたら、また飲めるというように、また飲み始めていた。考えてみると彼女との関係は、吐きそうになった所を、僕が世話するだけなのだが、 それでも僕は、顔のパーツすべての形を思い出すことが出来る。 名前が思い出せないだけである。
by hatopoppoppo
| 2005-02-03 08:44
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